90年受継がれたタレと備長炭のうなぎ蒲焼き
平成30年度 第13回おもしろマーケティング大賞
特別賞
初代西村武次郎氏が福岡から上京し、大正15年に「八ツ目や にしむら」を巣鴨に開店。
スローガンは、“東京へ行って、他の人が扱っていないものを売る”だった。
当時、流通事情が良くなかったため、墨田区までリアカーを引き、うなぎを仕入れ、名物のうなぎと共に香ばしい八ッ目うなぎの蒲焼きで評判を得た。
以来90年以上受継がれたタレと備長炭による炭火焼きを守り続けている。
目玉である「八つ目うなぎ」は入荷減少で常時提供は難しくなったが、充分に吟味した国産のうなぎを店頭で炭火焼きすることで、その香ばしい匂いにより食欲をそそぎ顧客を呼込んでいる。
1. | CS経営、話題性 | 八つ目うなぎ |
2. | ソリューション、地域性 | バリアフリー対応 |
3. | 非日常性 | ハレの日のうなぎ炭火焼き |
日本伝統の味を頑固に守る「うなぎ」料理
現在はうなぎの定番料理が中心。屋号の由来である「八つ目うなぎ」の料理は入荷があるときのみに提供している。
平成14年に現在の店主である西村卓氏が三代目として跡目を継いだが、「串三年、裂き八年、焼きは一生」といわれる蒲焼きの教えを大切に、国産のうなぎを素材として、先代から受け継いだ「90年以上にわたるタレ」と「備長炭による炭火焼き」により日本伝統の味を頑固に守っている。
平成17年に「新八ツ目や にしむらビル」が完成。バリアフリーやエレベーターの環境が整った利便性の高い店内となったが、「調理、焼き」は従来通り1階店頭で行っている。この店頭で備長炭により焼くうなぎのタレの香りと風になびくのれんが、「うなぎを食べたい」気持ちを誘っている。
香ばしい「匂い」に誘われ、店内へ入りうなぎを食する人やお土産としてうなぎを買っていく人が多い。
「おばあちゃんの原宿」巣鴨地蔵通りの繁盛店
当店は、「おばあちゃんの原宿」である巣鴨地蔵通りの中心である「とげぬき地蔵」のすぐ隣にある。
このことからお年寄りの顧客も多い。
特に毎月四のつく日(4・14・24日)の縁日、イベント開催日には、普段にも増して多くの人で混雑する繁盛店である。
縁日等の「ハレの日」にうなぎを賞味することを楽しみにしているお年寄りの為に、当店は、巣鴨地蔵通りの中で唯一、車椅子の人でも不便の無い様に、エレベーターを設置すると共にバリアフリーに対応した店内としている。
加えて、家族連れのお客様の為に、二階イス席に加えて三階に掘りごたつ式の座敷を備え、赤ちゃん連れのお客様も安心できるようにオムツ替え台を備えた広いトイレを完備する等、お年寄り・家族連れのお客様を取り込むべく「地域の特性」に合わせたマーケティングを行っている。
香ばしいタレの匂い、ふかふかっしたうなぎに笑みを浮かべて食する人で一杯の店内。
「旨いうなぎは、巣鴨地蔵通りにあり!」
店舗情報
八ツ目や にしむら |
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住所 | 東京都豊島区巣鴨3-34-2 |
業種 | 飲食店 |
ホームページ | http://www.yatumeya.com/index.html |