都電荒川線から見えるペンギングッズいっぱいのお店
令和元年度 第15回おもしろマーケティング大賞 優秀賞
早稲田方面に向かう都電荒川線(東京さくらトラム)に乗って大塚駅前に差し掛かるとき、このお店が目に止まるはずだ。「髙野硝子店」という暖簾が出ているが、ウインドウにはペンギンがずらり。なんだこれは?おもしろマーケティングのにおいがする、と前から目をつけていたが、やはりそうだった。市販品だけでなく、缶ビールの昔懐かしいペンギンキャラのグッズや、当店のオリジナル商品、作家による一点ものなど、よくもまあペンギンだけでこんなにというくらいの品揃えだ。
1. | 娯楽性 | ペンギングッズであふれる賑やかで楽しい店 |
2. | 限定性 | まねきペンギン、ウクレレペンギンTシャツなどオリジナル商品 |
3. | 強化 | いろいろなテレビ番組でも紹介 |
趣味が高じて商売になった
店主の高野ひろしさんは、もともとはガラス屋さんだ。店に雑貨を置くようになり、大好きなペンギンのグッズが増えていって今の形となった。今でもガラス屋さんとして現役だから硝子店の暖簾が出ているというわけだ。
ペンギンとの付き合いは学生時代にさかのぼる。昔、ペンギン型のゴミ箱が街中に設置されていたのをご記憶の方も多いのではないだろうか。高野さんはそれを見つけるたびに設置場所を記録していった。同好の士はけっこういるもので、とうとう「大日本ペンギン協会」を主宰するまでになった。そんなこんなでペンギングッズを集めるようになり、それで商売するようになっていったとのこと。今ではペンギングッズコレクターとして有名だ。
高野さんは街歩き記事をタウン誌などに執筆されているライターでもあり、相棒のペンギン銀の輔(写真)の目を通して街角の風景を切り取る「路上ペンギン写真家」でもある。執筆もお店も好きでやっているから続いているんですとのこと。好きこそものの…というが、まさにこのことだろう。
ちょっとした心遣い
ネコ好きの方は多い。ペンギンはネコほどメジャーではないが、そのぶんファンのこだわりは強いようだ。当店目当てで来日した外国人がいたし、作家さんの作品には予約が入るし、今般のコロナ禍で店を閉めていた時期でも注文が届いた。ニーズに、ある程度の規模がなければ商売にはならない。
当店は本格的な通販はしていないが、「なんちゃって通販」ということでメールなどでのリクエストにひとつひとつ丁寧に対応している。とくに緊急事態宣言下では、お客様はお店に来たくても来れない状況で連絡をくださったわけで、商品とともにオリジナルポストカードに一言添えて発送した。こういった心遣いがうれしい。「また来てもらえる」という効果がある。感じの良い対応で良い印象、お客様はまた来ようという気になるというものだ。これは商売でとても重要なことで、お店が長く続く秘訣でもある。道楽ではなく、ちゃんと商売になっているのだ。
店舗情報
ペンギン堂雑貨店 |
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住所 | 東京都豊島区北大塚2-26-1-1F |
業種 | 雑貨店 |
ホームページ | http://shiosenbe.boo.jp/ |